事業戦略
ファロスファームでは、世界と戦える生産性を実現するために、
下記の仕組みにより、他社が模倣困難なレベルの競争力を獲得しています。
ファロスファームの取り組みは、京セラ創業者で、JALの再建にも貢献したカリスマ経営者の稲盛様が運営する経営者の勉強会である盛和塾でも注目され、弊社代表の竹延が表彰されるという栄誉に至りました。
- 1.養豚を科学する
- 畜産業界は、他の業界に比べ、合理的な判断よりは、経験や勘で物事が決まりがちな風土が残っているように思われます。
代表が新入社員として畜産業界に入った際、そのことに疑問を持ち、「養豚を科学する」ことを考えました。
着目したものは、「データ」です。データに基づき、分析して得た結果は、新人であっても長年の経験があるベテランの判断を上回る場合があります。そのため、ファロスファームの農場では、「データに基づく科学的な意思決定」を重視しています。
-
<データに基づく農場運営>
- ・自動化された計測機器が要所要所に張り巡らせてあり、意思決定に必要なデータを蓄えています。(データ経営)
- ・個々の繁殖・肥育農場単位での業績を個別に出すことで、各農場の自律的な改善を促しています。(農場別業績管理)
- 2.海外に負けない生産性を実現する仕組みづくり
-
<生産段階別の大規模専門農場化による生産性向上※>
- ・繁殖・肥育等の生産段階で農場を分ける飼養形態で、役割に特化した設備や業務に集中できるため、生産効率が高まります。(ツーサイトシステム、スリーサイトシステム)
- ・移動による豚のストレスを軽減させるため、離乳から出荷までを同一の場所で飼育します。(ウィーン・トゥ・フィニッシュ)
- ・豚が出産・生育する環境を一定に保つことで、出産や生育の効率を高めています。(飼育環境コントロール)
※日本の平均的な養豚農場は母豚200頭程度。ファロスファームは一番小さい農場でも母豚3,000頭で15倍以上の規模です。欧米企業の平均的な農場よりも大規模となっています。
-
<成長にあわせた給餌での飼料費最適化>
- ・成長に伴って変化する栄養要求に対応した給餌を設計して管理することで生産性を高めます。(フィード・バジェット)
-
<効率化投資>
- ・費用対効果をしっかりと見据え、大胆な投資を行っています。好業績が続いていることで、投資余力があるため、他社が真似できないレベルの投資を行うことが可能です。規模を追うのみでなく、最新鋭農場への建て替えから、国内では珍しいコンピューター精子解析システムの導入まで、個々の業務の効率化のレベルまで様々な投資を行っています。
-
<自動化とIT化による一人当たり飼育頭数の拡大>
- ・従来は人の手で行っていた給餌や清掃作業等を自動化し、従業員は人間でしかできない業務に専念することで、少人数で24時間の対応を可能にし、従業員の負担を軽減して一人あたりで管理できる頭数を増加させています。(業務自動化)
- ・農場の事務作業をIT化することで、業務効率化と電子化情報を用いた分析を進めています。(業務IT化)
-
<生産性の高い育種>
- ・生産性の高い品種にこだわって採用し、生産データに基づく選抜を行うことで、生産性を高めています。(選抜育種)
- 3.病気と闘わない
-
<疾病が無い繁殖専門農場と、疾病を管理しやすい複数肥育農場体制※>
- ・疾病が無い繁殖専門農場と複数の肥育専門農場を持つことで、病気のコントロールを容易にしています。もし疾病の侵入を許したとしても、発生農場を完全に空にして早期にクリーン化可能です。(マルチプルサイトシステム)
※国内では生産性を阻害する病原菌に悩んでいる養豚農場が多い中、創業以降、半世紀近く経過しているにも関わらず、ファロスファームのすべての繁殖専門農場では現状生産性を阻害する病原菌が無い状態を確保しています。
-
<病気を持ち込まない管理>
- ・防疫手順書を定め、病気を持ち込む可能性があるポイントの閉鎖や消毒、病気発生の疑いがある場合の早期対応策を整備しています。例えば、農場へはシャワーを浴びての入場、資材等は燻蒸(くんじょう)後に搬入するなどの対策を施しています。(バイオセキュリティ)
- 4.地域や環境との調和
- ファロスファームでは、地方の繁栄を願う気持ちから、地域や環境の調和を目指しています。
-
<養豚を通じた環境負荷の改善>
- ・環境に配慮した畜産モデルの確立を目指しています。具体的には飼料への食品工場の食品残渣の採用、糞尿を用いたバイオガス発電や肥料の生成、プラセンタからの化粧品成分抽出への再利用などを行っています。(循環型畜産)
-
<地域社会との共生>
- ・地域の一員として法規制遵守や納税はもとより、積極的に地域イベントへ協力・参加し、地元振興に努めています。また、地元産のコメを大量に飼料原料として使用するなど、地元経済への貢献を意識しています。(CSR経営)